バ ン ド 維 新

A R C H I V E

過去の開催記録

2012.3.10 Sat - 2012.3.11 Sun

バンド維新2012

写真

写真

バンド維新2012
バンド維新2012
バンド維新2012
バンド維新2012
バンド維新2012
バンド維新2012
バンド維新2012
バンド維新2012
バンド維新2012
バンド維新2012
バンド維新2012
バンド維新2012
バンド維新2012
バンド維新2012
バンド維新2012
バンド維新2012
バンド維新2012
バンド維新2012
バンド維新2012

INTRODUCTION作品紹介

樹々は主張する
―吹奏楽のために

[ 演奏 ] 静岡県立浜北西高等学校

[ 作品解説 ]

札幌に仕事場を持って20年以上が経つ。円山、藻岩、手稲など市の西側の山々がよく見える。それらの一部は原生林。大地に深く根をおろす樹々が、それぞれの存在をごく自然に主張している。多様でありながら、全体は一本の筋を貫徹させ、強い。
僕にとってオリジナルの吹奏楽曲は、たぶん5曲め。少ない。書く機会が多くないからである。好まないわけではない。 それどころか、古い話だが、僕は吹奏楽少年だった。
この曲の発想は、自分自身のそんな「昔」を呼び返すことだった。AaBCaDCA(aは派生的部分)という形を持つ。 各部分の音楽的性格を明確に描き分けることで、主張がより強まるだろう。

オルランド・ディ・
ラッソの
主題による変奏曲

[ 演奏 ] 浜松市立江南中学校

[ 作品解説 ]

オルランド・ディ・ラッソの愛らしいマドリガル「わがこころ、きみのため(Mon Coeur se recommande a vous)」は、簡素な中にもフレキシブルなフレーズに満ちあふれた素晴らしい作品です。
今回「バンド維新」の企画に参加させていただくにあたって、~中学生でも演奏可能な小編成の作品開発~ というポリシーをふまえつつ、かつ、単に技術的な難易度にとどまらず、偶数小節の積み重ねによる通常の拍節感の強い曲ばかりではなく、よりフレキシブルなフレーズの表現にも挑戦して欲しい、という願いからこのテーマを選び、曲を構想しました。
テーマは原曲の前半のみを使用していますが、フィナーレでは原曲全体を合唱が歌います(合唱なしでも演奏出来る様にはなっています)。ぜひこの時代の素敵なマドリガルの雰囲気を味わって下さい。

Dancing Shadow

[ 演奏 ] 静岡県立浜松商業高等学校

[ 作品解説 ]

この小品は、「物体」とその「影」を意識して書きました。
強いアタックや大きな表情をもつフレーズは「物体」です。弱音の軽やかなリズムの連なりは「影」と思ってください。
長音は、それらを囲む環境、地平や空気ということになります。「影」が踊るので、それが大きく発展することはありません。
「物体」と「影」の「立体感」がそのまま「音楽」となる様子を書きました。
楽譜のなかで、符頭のみ記されたものは「短音」です。そのリズムは視覚的とらえた配分で良く、定ビートから離れて(周りから独立して)自由に、むしろ周りに干渉するように演奏してください。

微笑みの鐘

[ 演奏 ] 浜松市立瑞穂小学校

[ 作品解説 ]

この曲は、昨年の2月、東日本大震災が起きた時に生まれました。自分にできることは何かを改めて考え、一人でも多くの人に笑顔を届けたいと思った瞬間、メロディが空から降りてきたのです。今回は小学生の生徒さんが演奏してくださることを聞き、小編成でシンプルなアレンジを心がけました。
この曲には、2つの祈りがこめられています。1つは内に秘めた静かな祈り、もう1つは、空に向かって叫ぶ強い祈りです。
静かな祈りのシーンは滑らかに、強い祈りのシーンは元気よく、メリハリを感じて演奏してください。そして、一番大切なのは笑顔で演奏すること!楽しい気持ちで演奏すれば、必ず聞く人の心に響きます。浜松市立瑞穂小学校の皆さんの演奏、楽しみにしています。

吹奏楽のための俗祭

[ 演奏 ] 浜松市立南部中学校

[ 作品解説 ]

「祭り」は、地域的にも時代的にも、様々や様式や形態を持っています。また私たちの深層にあるアイデンティティーや共感を喚起したりもします。この作品は、そうした伝統と芸能による「祭り」をモチーフに、3つの部分から構成されています。
冒頭の牧歌的なホルンの主題から前半の囃子へと入りますが、裏打ちするお囃子は日本では珍しく、西日本(山口:平家踊り、大分:鶴崎踊り)にみられる独特のノリと踊りの賑やかさを表出しています。中間部のゆったりとした踊りは、富山の風の盆や熊本の山鹿灯籠踊りの風情をモチーフとしており、続く後半部のアレグロは、特定の祭りではなく、鯔背な男衆の壮観な祭り姿をイメージして演奏して頂ければと期待しております。

WildPunch

[ 演奏 ] 静岡県立浜松北高等学校

[ 作品解説 ]

この曲は、2008年に放送されたNHKテレビドラマ「トップセールス」の為に書いた曲をアレンジしたもので、原曲はビッグバンドで演奏されています。
後半のアドリブ部分は、アレンジが単純な繰り返しになっているので、ダイナミクスを変えてみたり、バックのフォーンセクションを休みにするなど、大胆に工夫して頂ければ嬉しいです。
全体を通して、楽譜どおり演奏する必要はなく、皆さんのアイデアで、楽しく演奏して下さい!
もしチャンスがあれば、原曲のサウンドトラックもご参考ください。

ラグランジュ・
ポイント
ー吹奏楽のための

[ 演奏 ] 浜松海の星高等学校

[ 作品解説 ]

「小編成」の「吹奏楽」にしか出来ない表現とは何だろうか?今回は「音の線的独立性・点的明瞭性」と「管楽器の指向性」に、それを求めた。
タイトルは、宇宙空間において2つの天体の重力の間で安定する位置を示す語。これは曲における、左右に分かれて配置された金管とフルートおよび打楽器の呼応や、指揮者と各奏者(時として独立したテンポ感が要求される)との関係から名付けられたもの。
しかし思うに、最大の「ラグランジュ・ポイント」は、「作曲者の内的必然」と「スクール・バンドを想定することによる種々の制限」との接点として生まれる「吹奏楽作品そのもの」なのではなかろうか。

Take It Easy

[ 演奏 ] 浜松市立篠原中学校

[ 作品解説 ]

頑張れ!という言葉、すぐ口から出てしまうし書いてしまいます。本当に頑張っている人にとって、これは鬱陶しい言葉でもありますね。我慢しろ、堪えろ、そんなイメージもありますし。でも take it easy という言葉は好きです。無理するな、気楽にね、みたいな。昨今“気楽に”は不謹慎だとしても“ポジティブにいこう”は大事だと思います。そんな意味を込めました。音楽も同じで、ネガティブに緊張すると普段出来る事も上手くいきません。頭は集中しても身体はリラ~ックス、これが大事。
そのためには普段の練習も大事。楽しんで演奏して下さい。細かい事はどうでも良いです!とまでは言いませんが、気持ちをupしていきましょう。演奏し甲斐が有る曲だな、と感じて貰えたらこんな嬉しいと事は有りません。
Take It Easy!