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【ピアニスト】中桐 望


5月10日に新日本フィルハーモニー交響楽団とピアノコンチェルトで共演する、中桐 望さん。
浜松国際ピアノコンクール入賞者という経歴を持っています。
今、最も魅力の溢れる実力派ピアニストにお話を聞きました。

一度はやめたピアノ

3歳の時、近くの音楽教室に通い始めたのがきっかけです。ずっと続けていたのですが、中学生になった時に色々な事情が重なり一時ピアノをやめることに…。でも、離れてみてやっぱり自分にはピアノが必要だと気付いてからは本気でピアニストを目指すようになりました。

第8回浜松国際ピアノコンクールへの挑戦

当時は大学院を修了する年で、自分の集大成として力試しのために参加しました。“当たって砕けろ“精神で挑んだものの、一次予選はかなり緊張して満足のいく演奏はできませんでした。次には進めないだろうと諦めていたら運良く通過でき、そこからはラウンドを重ねる毎にどんどんステージを楽しめるようになっていきました。本選でのコンチェルトは、音楽とオーケストラとの共演を心から楽しめた最高の時間で聴衆の方々も温かく、あのようなステージはこれからの音楽人生でもなかなか経験できないだろうなと思うほど、私にとって特別な思い出です。

中学、高校では吹奏楽部に所属

もともと一人で演奏するよりアンサンブルが好きで吹奏楽部に所属していました。中学ではクラリネットを吹いていたので高校でも続けたかったのですが、歯の矯正を始めたために仕方なく打楽器に転向。でも、色々な楽器を経験できたのは良かったですね。ただ、ピアノだけは幼い頃から続けてきた唯一のことで、もはや自分とは切り離せない特別な存在になっていたので、そう簡単に他の楽器に浮気することはありませんでした。

サンサーンスのピアノ協奏曲第5番「エジプト風」について

第2楽章がまさに"エジプト風"で、エキゾチックな雰囲気や音使いが大変印象的ですが、第1、3楽章は清々しい風が吹き抜けていくような爽快感があり、まさに5月にピッタリだと思って選曲しました。あまり演奏機会の多くない協奏曲ですが、ぜひ皆様に楽しんでいただきたいです。

2020年は育児一色の一年に

昨年の1月に出産を経験し、さぁこれから育児と演奏活動の両立を頑張ろう!と思っていた矢先のコロナ禍でしたので、2020年は育児一色の一年となりました。多くの演奏機会が失われたり制限されたりしたことは残念でしたが、育児に専念できたことは良かったと思っています。

バルセロナの世界遺産で演奏したこと

スペインのコンクール関係でいただいたコンサートはどれも印象に残っています。バルセロナの世界遺産・カタルーニャ音楽堂で演奏できたことは貴重な体験でした。他にも、お城の中の野外ステージやすぐそばで波音が聞こえる浜辺でのステージ、演奏時間が夜の12時近いコンサートなど、日本ではそう経験できないシチュエーションでの演奏は海外ならではの良い思い出です。

最近のブーム?

以前は料理やショッピングがリフレッシュの時間でしたが、今はほとんどの時間を子どもと過ごしています。ブームではありませんが、子どもが観る動画の音楽や歌を私の方が覚えてしまって…頭の中でずっとグルグルして困っています(笑)。

心踊る素敵な時間を

まだまだ大変な状況が続く世の中ですが、久しぶりに浜松で演奏させていただけることをとても嬉しく思います。この喜びを音楽に乗せて、皆様と楽しく心踊る素敵な時間を過ごせるよう願っています!

第11回浜松国際ピアノコンクール 開催記念
三浦謙司×中桐 望×新日本フィルハーモニー交響楽団

2021年5月10日(月) 18:30開演 
●アクトシティ浜松 中ホール
●入場料(全席指定)
 S席 6,000円
 A席 4,500円
 B席 3,000円
 学生B席 1,000円(24歳以下)
 ※未就学児の入場はご遠慮ください。

公演の詳細は、こちらをご覧ください。