アレクサンダー・ガジェヴ [pf]
アクト・プレミアム
・シリーズ2024
~世界の名演奏家たち~
公演内容・見どころ
真のエレガンスと情熱。浜松から羽ばたく俊英 |
©Andrej Grilc
第9回浜松国際ピアノコンクール優勝者であるガジェヴは、その後も複数のコンクールで優勝を重ねている。
特に日本人ピアニストの活躍が話題となった第18回ショパン国際ピアノコンクールでは反田恭平と並び第2位に、合わせてソナタ賞も受賞するなど華々しい活躍をみせている。
物語性を込めたこだわりのプログラムは、聴衆を色彩豊かな旅に誘うだろう。チラシ裏面、もしくは本WEBサイト下部に掲載された、彼自身によるプログラムに寄せたテキストもぜひご一読を!
ちなみに今回の来日公演では、唯一、浜松公演のみカワイのピアノを使用予定。こちらも通は見逃せない。
ガジェヴの「今」を体感せよ。
【7/10追記】当日券は会場で 15:15 から販売します(S席・A席残席あり/B席残席僅か)。当日券詳細はこちら。
特に日本人ピアニストの活躍が話題となった第18回ショパン国際ピアノコンクールでは反田恭平と並び第2位に、合わせてソナタ賞も受賞するなど華々しい活躍をみせている。
物語性を込めたこだわりのプログラムは、聴衆を色彩豊かな旅に誘うだろう。チラシ裏面、もしくは本WEBサイト下部に掲載された、彼自身によるプログラムに寄せたテキストもぜひご一読を!
ちなみに今回の来日公演では、唯一、浜松公演のみカワイのピアノを使用予定。こちらも通は見逃せない。
ガジェヴの「今」を体感せよ。
【7/10追記】当日券は会場で 15:15 から販売します(S席・A席残席あり/B席残席僅か)。当日券詳細はこちら。
日時・会場 |
※当公演は16:00開演です。通常のアクト・プレミアム・シリーズとは異なりますのでご注意ください。
出演 |
アレクサンダー・ガジェヴ(ピアノ)
プログラム |
リスト: 「詩的で宗教的な調べ」より“葬送曲”
ショパン:
マズルカ より
嬰ヘ短調 Op.6-1、ハ長調 Op.24-2、嬰ハ短調 Op.50-3、
イ短調 Op.68-2、ハ長調 Op.56-2、嬰ハ短調 Op.63-3
英雄ポロネーズ
24の前奏曲 Op.28より 第23、22、18、13、10、2番
スクリャービン: ピアノ・ソナタ 第9番「黒ミサ」
ベートーヴェン: エロイカの主題による変奏曲とフーガ Op.35
※出演者・曲目・曲順は都合により変更となる場合がございます。
ショパン:
マズルカ より
嬰ヘ短調 Op.6-1、ハ長調 Op.24-2、嬰ハ短調 Op.50-3、
イ短調 Op.68-2、ハ長調 Op.56-2、嬰ハ短調 Op.63-3
英雄ポロネーズ
24の前奏曲 Op.28より 第23、22、18、13、10、2番
スクリャービン: ピアノ・ソナタ 第9番「黒ミサ」
ベートーヴェン: エロイカの主題による変奏曲とフーガ Op.35
※出演者・曲目・曲順は都合により変更となる場合がございます。
チケット
【7/10追記】当日券は会場で 15:15 から販売します(S席・A席残席あり/B席残席僅か)。当日券詳細はこちら。
料金 |
入場料 [全席指定・税込] |
S席 4,500円(3,500円/友の会割引価格) A席 3,500円(3,150円/友の会割引価格) B席 2,500円(2,250円/友の会割引価格) 学生B席 1,500円(1,350円/友の会割引価格) ※学生B席は、24歳以下です。 ※未就学児の入場はご遠慮ください。 ※当日券販売はキャッシュレス決済でのお支払いとなります。 |
発売日 |
アクトシティ 友の会先行 |
2024年4月7日(日) |
一般発売 | 2024年4月21日(日) |
購入 |
WEB | ▶HCFオンラインショップ ※無料の会員登録が必要です。空席確認・座席選択が可能です |
窓口 | ▶アクトシティチケットセンター ※店頭販売/営業時間10:00~19:00 |
コンビニ | ▶チケットぴあ ※セブンイレブン店内マルチコピー機でも購入が可能です(手数料がかかります) 【Pコード:259-732】 |
出演者プロフィール
アレクサンダー・ガジェヴ(ピアノ) Alexander Gadjiev, Piano |
©Andrej Grilc
音楽と中央ヨーロッパの文化に囲まれた幼少期はガジェヴの歩みを決定づけた。前者は両親がピアノ教師・音楽家であった環境が大きく、後者は生まれ故郷ゴリツィア(イタリア)に由来する。スロベニアとの国境からほど近く、多様な人々・文化・言語がごく自然に交差している街である。これらは、さまざまな音楽様式や音楽言語を貪欲に吸収し、自身に合わせて変化させる天性の能力をそなえたガジェヴに多大な影響をおよぼしてきた。
父に師事し、9歳の時にオーケストラと初共演、10歳で初リサイタルを開いた。17歳で2013年、イタリアの教育機関で最高評価を得た若手だけが競うコンクール「プレミオ・ヴェネツィア」への出場を許され、その覇者となった。その後現在にいたるまで出場するコンクールでほぼすべて優勝。2019年にはBBCニュー・ジェネレーション・アーティストに選ばれ、23年にはイタリアの権威あるアッビアーティ賞と、スロベニアのプレシェーレン賞を受賞。そして2023/24年からUnione Musicaleのアーティスト・イン・レジデンスを、また「ノヴァ・ゴリツィア/ゴリツィア欧州文化首都2025」の文化大使を務める。
これまでにルイージ指揮/RAI国立響、ゲルギエフ指揮/マリインスキー劇場管、ボレイコ指揮/ワルシャワ・フィルをはじめ、指揮者ではテミルカーノフ、ヴィット、井上道義、高関健、山田和樹らと共演している。今後はハレ管、ミラノ・ヴェルディ管、SWR響などと共演や、ウィーン楽友協会での演奏ほか、2024年からは毎年ロンドンのウィグモアホールでのリサイタルを予定。音楽祭への参加も多く、ヴェルビエ音楽祭、オールドバラ音楽祭などに参加している。
父に師事し、9歳の時にオーケストラと初共演、10歳で初リサイタルを開いた。17歳で2013年、イタリアの教育機関で最高評価を得た若手だけが競うコンクール「プレミオ・ヴェネツィア」への出場を許され、その覇者となった。その後現在にいたるまで出場するコンクールでほぼすべて優勝。2019年にはBBCニュー・ジェネレーション・アーティストに選ばれ、23年にはイタリアの権威あるアッビアーティ賞と、スロベニアのプレシェーレン賞を受賞。そして2023/24年からUnione Musicaleのアーティスト・イン・レジデンスを、また「ノヴァ・ゴリツィア/ゴリツィア欧州文化首都2025」の文化大使を務める。
これまでにルイージ指揮/RAI国立響、ゲルギエフ指揮/マリインスキー劇場管、ボレイコ指揮/ワルシャワ・フィルをはじめ、指揮者ではテミルカーノフ、ヴィット、井上道義、高関健、山田和樹らと共演している。今後はハレ管、ミラノ・ヴェルディ管、SWR響などと共演や、ウィーン楽友協会での演奏ほか、2024年からは毎年ロンドンのウィグモアホールでのリサイタルを予定。音楽祭への参加も多く、ヴェルビエ音楽祭、オールドバラ音楽祭などに参加している。
各作品への想い
©Andrej Grilc
プログラム前半、数ヶ月違いで生まれた2人の大作曲家が対話を繰り広げます。対照的な性格のリストとショパンには、互いに敬愛と嫉妬、また理解と誤解が混在していました。2人の人生は、巨星ならではの次元で様々に交差したのです。心の底で抱く深い尊敬が作品にインスピレーションを与えることも。リストはショパンの死に際し、彼の《英雄ポロネーズ》から着想を得て《葬送曲》を書きました。
ところでショパンの音楽は、舞曲から深い影響を受けています。リストの音楽は演説調で演劇的――いわば思想の音楽と言えるでしょう。あらゆる思想は身体から生まれ、その身体こそが――たとえ華奢で病弱であっても、舞曲から霊感を得たショパンの作品の中に圧倒的な存在感を占めます。とりわけ初期のマズルカは抗し難い魅力的なリズムとビート感を備えています。その後彼はこのジャンルを通じ、より霊妙に、自らの身体感覚を羽根のように軽やかに探求していくのです。また《英雄ポロネーズ》は、ショパンが母国ポーランドに捧げた最も素晴らしいオマージュの一つと言えるでしょう。
後半ではまず、ショパンの遊び心に富んだへ長調の前奏曲から始まりますが、牧歌風な光景を挟みつつも4つの前奏曲が陰気なムードを作り出します。この曲番の逆行は、《前奏曲集》中で最も実験的な第2番とともに締めくくられ、その後私たちは、調性から解放された世界への旅へ。スクリャービンの《ソナタ「黒ミサ」》では、悪の力が神秘主義的に顕在化します。和声と旋律と律動がマグマのように一体となり、聞き手を当惑と法悦に誘いますが、さて、これほど変化に富んだ旅をどうやって終えるのか?そこに生の多彩と豊かさを余すところなく肯定するベートーヴェンの《エロイカ変奏曲》が現れます。この上なくシンプルな作曲手段による音楽で。私たちは冒頭のわずか4音から全てが生じるような印象を抱きつつも、その無限の組み合わせと創意に導かれ、あたかも管弦楽を超えた手応えを感じるのです。
そして、このプログラムに終止符を打つのは歓喜に満ちたフーガ!アレクサンダー・ガジェヴ
Alexander Gadjiev
スクリャービン:ソナタ第9番「黒ミサ」
スクリャービン本人は、「私はソナタ第9番を通して、かつてないほど悪魔的なものに近づいた」と語っています。音楽が、森羅万象の神秘にこれほどまで迫れるとは! この曲においてスクリャービンは、彼自身の洗練を極めた和声言語を、前例のない手法で(“後例”も見当たりません!)探究しています。一つ一つの和声の響きは、彼の儀式が丹念に明らかにしていく“魔術の地図”に深く根を下ろしているように思えます。私自身は、このソナタの一連の主題から、避けがたい時の経過や、人間が抱く切望、しかしまた、疑念と罪悪に満ちた道や、愛の幻、ほとばしる切迫を感じ取っています。いわば、強烈な電気が流れる空間の中に在る作品、世界を負の側面を通して描き出す作品です。
ベートーヴェン: エロイカの主題による変奏曲とフーガ
スクリャービンのソナタ《黒ミサ》の“解毒剤”として、ベートーヴェン中期の変奏曲よりもふさわしい音楽は思い浮かびません! 《エロイカ変奏曲》は、ベートーヴェンの最も実験的な作品の一つに違いありません。この変奏曲には、音楽的なジョークと意外性がたっぷりと詰まっています。早くも出だしの時点で、彼は変奏主題をバスの声部で提示します——やがて私たちは、本来の主題の登場によって、バス主題が“仮の”主題であったことに気づかされます。変奏曲は、ありとあらゆる種類のヴィルトゥオジティ、点描画風の筆致、夜想曲のような雰囲気、グロテスクな“ポルカ”、オーケストラのトゥッティを想わせる響き、内に秘めた短調の世界、ラルゴの濃厚な感情表現を経ていきます。そしてベートーヴェンは、私たちをエキセントリックで冒険的なフーガへといざないます。長い道のりを歩んできた曲は、主題の再現と、再びの変奏によって閉じられます。とりわけ私は、この曲の無尽蔵なエネルギーとファンタジーに魅せられています。
ところでショパンの音楽は、舞曲から深い影響を受けています。リストの音楽は演説調で演劇的――いわば思想の音楽と言えるでしょう。あらゆる思想は身体から生まれ、その身体こそが――たとえ華奢で病弱であっても、舞曲から霊感を得たショパンの作品の中に圧倒的な存在感を占めます。とりわけ初期のマズルカは抗し難い魅力的なリズムとビート感を備えています。その後彼はこのジャンルを通じ、より霊妙に、自らの身体感覚を羽根のように軽やかに探求していくのです。また《英雄ポロネーズ》は、ショパンが母国ポーランドに捧げた最も素晴らしいオマージュの一つと言えるでしょう。
後半ではまず、ショパンの遊び心に富んだへ長調の前奏曲から始まりますが、牧歌風な光景を挟みつつも4つの前奏曲が陰気なムードを作り出します。この曲番の逆行は、《前奏曲集》中で最も実験的な第2番とともに締めくくられ、その後私たちは、調性から解放された世界への旅へ。スクリャービンの《ソナタ「黒ミサ」》では、悪の力が神秘主義的に顕在化します。和声と旋律と律動がマグマのように一体となり、聞き手を当惑と法悦に誘いますが、さて、これほど変化に富んだ旅をどうやって終えるのか?そこに生の多彩と豊かさを余すところなく肯定するベートーヴェンの《エロイカ変奏曲》が現れます。この上なくシンプルな作曲手段による音楽で。私たちは冒頭のわずか4音から全てが生じるような印象を抱きつつも、その無限の組み合わせと創意に導かれ、あたかも管弦楽を超えた手応えを感じるのです。
そして、このプログラムに終止符を打つのは歓喜に満ちたフーガ!アレクサンダー・ガジェヴ
Alexander Gadjiev
スクリャービン:ソナタ第9番「黒ミサ」
スクリャービン本人は、「私はソナタ第9番を通して、かつてないほど悪魔的なものに近づいた」と語っています。音楽が、森羅万象の神秘にこれほどまで迫れるとは! この曲においてスクリャービンは、彼自身の洗練を極めた和声言語を、前例のない手法で(“後例”も見当たりません!)探究しています。一つ一つの和声の響きは、彼の儀式が丹念に明らかにしていく“魔術の地図”に深く根を下ろしているように思えます。私自身は、このソナタの一連の主題から、避けがたい時の経過や、人間が抱く切望、しかしまた、疑念と罪悪に満ちた道や、愛の幻、ほとばしる切迫を感じ取っています。いわば、強烈な電気が流れる空間の中に在る作品、世界を負の側面を通して描き出す作品です。
ベートーヴェン: エロイカの主題による変奏曲とフーガ
スクリャービンのソナタ《黒ミサ》の“解毒剤”として、ベートーヴェン中期の変奏曲よりもふさわしい音楽は思い浮かびません! 《エロイカ変奏曲》は、ベートーヴェンの最も実験的な作品の一つに違いありません。この変奏曲には、音楽的なジョークと意外性がたっぷりと詰まっています。早くも出だしの時点で、彼は変奏主題をバスの声部で提示します——やがて私たちは、本来の主題の登場によって、バス主題が“仮の”主題であったことに気づかされます。変奏曲は、ありとあらゆる種類のヴィルトゥオジティ、点描画風の筆致、夜想曲のような雰囲気、グロテスクな“ポルカ”、オーケストラのトゥッティを想わせる響き、内に秘めた短調の世界、ラルゴの濃厚な感情表現を経ていきます。そしてベートーヴェンは、私たちをエキセントリックで冒険的なフーガへといざないます。長い道のりを歩んできた曲は、主題の再現と、再びの変奏によって閉じられます。とりわけ私は、この曲の無尽蔵なエネルギーとファンタジーに魅せられています。
Music |
Movie |
チラシ |