浜松市立砂丘小学校コンサート
公演日 2019年10月31日(木)
会場 浜松市立砂丘小学校
時間 13:50~14:35
演奏者 古川 展生(チェロ)
安宅 薫 (ピアノ)
■プログラム
①カサド:親愛なる言葉
②サン・サーンス:白鳥
《楽器の話 他》
③バッハ:無伴奏チェロ組曲 第1番より プレリュード
④滝廉太郎:荒城の月(無伴奏)
⑤ショパン:序奏と華麗なるポロネーズ
⑥フォーレ:夢のあとに
《質問コーナー》
⑦ポッパー:ハンガリアンラプソディー
今年度3校目となる演奏家派遣事業「弦楽コンサート」が砂丘小学校で開催されました。
4~6年生59人が音楽室に集まり、チェロとピアノの息の合った演奏を堪能しました。
演奏は古川展生さんと安宅薫さんです。
古川さんは第64回日本音楽コンクールのチェロ部門で第2位入賞、
また現役の東京都交響楽団首席チェロ奏者でもあります。
他ジャンルのアーティストとのコラボレーションも積極的に行っており、
クラシックにとどまらずポップス、ジャズ、タンゴと幅広いフィールドで活躍しています。
安宅さんはイタリア・シエナのキジアーナ音楽院夏季セミナーでデュプロマ名誉賞を受賞し、
NHK交響楽団、東京フィル―ハーモニー、神奈川フィルハーモニー他と共演するなど
国内外で活躍していらっしゃいます。
今回は様々な国の音楽が演奏されました。
1曲目はスペインの作曲家、カサドの「親愛なる言葉」です。
スペインといえば踊りが盛んですよね。
そんなお国柄が感じ取れる特徴的なリズムが印象に残ります。
2曲目はフランスのサン・サーンス作曲「白鳥」です。
チェロが白鳥、ピアノが水を表しており、湖で白鳥が優雅に泳いでいる様が
目に浮かぶような美しい演奏に子どもたちはリラックスして聴き入っていました。
楽器のお話ではチェロについて学びました。
「弓は馬の尻尾を漂白して、真っ白にしたものから作られているんだよ。」と教えてもらうと、
子どもたちはとても驚いた様子でした。
他にもチェロの本体は中が空洞になっていること、4本の弦を弓でこすった振動で音が鳴ることなど
丁寧に説明してくださり、理解を深めることができました。
質問コーナーでは
「楽器を始めたきっかけは何ですか?」「今後の目標は?」と沢山の手が挙がります。
古川さんは
「昔はピアノを習っていたけれど、両親に勧められて。」
「今後は自分のやりたいことにどんどん挑戦していきたい。」と語ってくださいました。
3曲目と4曲目は無伴奏でチェロだけの音色を楽しみました。
ピアノの伴奏がないからこそ、小さい音のかすかな表現まで聴こえるので
チェロがいかに奥深い楽器であるかがよくわかります。
7曲目はハンガリーのフォーレ作曲「ハンガリアンラプソディー」です。
小刻みに速弾きする場面では、子どもたちもそれに合わせて体を揺らしていました。
児童からお礼の言葉と花束が贈呈された後、
お2人の演奏に合わせて砂丘小学校の校歌を元気いっぱいに合唱しました。
似た形のヴァイオリンに比べ、あまり馴染みのない楽器であるチェロ。
初めてその音色を聴く子どもたちも多かったようです。
迫力の低音から繊細な高音まで、変幻自在なテクニックで音楽を奏でる様子を間近で体感し
その魅力を発見できたのではないでしょうか。