内容
フユヒコ 作 マキノノゾミ 演出 布施佑一郎
昭和9年12月24日、東京本郷にある理学博士寺田冬彦邸。
妻りんをはじめ、個性豊かな家族たちの物語。
冬彦がしかめ面顔で煙草をくわえている。
別に怒っているわけではなく、普段のことである。
長男が北海道から帰ってくると知らせを受け、伊香保温泉行を取りやめた。
すぐにそのことを言わない冬彦にりんは怒っていた。
そこに彗星のごとく、事件が飛び込んできた。
うららかな小春日和が、やがて雪に変わっていく。
招き猫が見守る中、寺田家の喜怒哀楽の一週間が過ぎていく。