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作曲家紹介

ICHIYANAGI Toshi一柳 慧

一柳 慧

1933年神戸生まれ。  作曲家、ピアニスト。

10代に2度、毎日音楽コンクール(現・日本音楽コンクール)作曲部門1位となり注目を集める。

195419歳で渡米、ニューヨークのジュリアード音楽院に学ぶ。 

その後もジョン・ケージらと実験的音楽活動を展開する。

61年帰国し、偶然性の導入や図形楽譜を用いた作品を発表、作曲、演奏の両方で意欲的に活動。 

自作ならびに欧米の新しい音楽の紹介と演奏は、さまざまな分野に強い刺激を与えた。

60年代から現在に至るまで、常に日本音楽界の中心として活動を続けている。

 

これまでにベルリン・フェスティバル、ケルン音楽祭、オランダ・フェスティバル、ウィーン・モダン音楽祭、オスロ・ウルティマ・フェスティバルなどから招聘され、委嘱作品を発表する他、日本の現代作品を数多く紹介する。

海外において、エリザベス・クーリッジ賞(55年)、アレキサンダー・グレチャニノフ賞(58年)、セルゲイ・クーセヴィツキー賞(57年)、フランス政府芸術文化勲章(85年)を受賞。

 国内では、4回の尾高賞(82年、84年、87年、90年)、中島健蔵賞(84年)、毎日音楽賞(90年)、京都音楽賞大賞(90年)、サントリー音楽賞(2002年)等の他、紫綬褒章(99年)、旭日小授章(2005年)などを受賞している。

 作品は、3つのオペラ作品「モモ」(95年、文化庁委嘱)、「光」(2003年、新国立劇場委嘱)、「愛の白夜」(2005年、神奈川県民ホール会館30周年記念委嘱)、交響曲、協奏曲、室内楽作品の他、電子コンピュータ音楽、雅楽や声明を中心とした伝統音楽など多岐にわたる。

 プロデューサーとしても、多くのシリーズやフェスティバル開催に携わる他、伝統楽器群や声明による合奏団「TIME-東京インターナショナル・ミュージック・アンサンブル-新しい伝統」、「アンサンブル・オリジン」の音楽監督、コンサート・シリーズ「千年の響き」芸術監督なども務め、多くの海外公演も行った。

Poem Rhythmic for Wind Ensemble

[ 作品解説 ]

この「Poem Rhythmic-リズムの詩」はタイトルからも連想されるように、勇ましい機械的なリズムを目指したものではありません。むしろ、リズムにもポエジーがあることを念頭に置いて作曲されたものです。
 曲は短い序奏とやや速めの2つの部分から成っています。曲に現れるさまざまなリズムの根本にあるのは、身体的な感覚であり、従って演奏はつねに優雅な舞踊をイメージさせるようなリズム感に支えられていることが望ましいと言えるでしょう。打楽器を含む管楽オーケストラの音色の特徴を、リズムの面にいかに反映させるかが、オーケストレーションでもっとも留意した点ですが、演奏にたずさわる皆さんがどのような響きを引き出して下さるか、とても楽しみにしています。

[ 編成 ]

Flute 1,2
B♭ Clarinet 1,2
E♭ Alto Saxophone
B♭ Tenor Saxophone

B♭ Trumpet 1,2
F Horn 1,2
Trombone 1,2
Euphonium
Tuba

Timpani
Percussion (S.D. / B.D. / Sus.Cym. / Tam-tam / 4 Tom-toms / Xylo. / Mari.)

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