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作曲家紹介

SAIKI Yumi斉木 由美

斉木 由美

愛知県立芸術大学、パリ・エコールノルマル音楽院、パリ国立高等音楽院、IRCAM で学ぶ。日本音楽コンクール、芥川作曲賞等を受賞。これまでに、NHK 交響楽団、読売日本交響楽団、名古屋フィルハーモニー交響楽団、Music From Japan、サントリー音楽財団等の団体や優れた演奏家から委嘱を受け新作を発表し、主要作品は、国内外のコンサートや音楽祭などで紹介されている。現在、東京藝術大学、国立音楽大学講師。近年の活動として、岐阜現代美術館にて室内楽作品個展、自作CD リリース、サントリーホール作曲家の個展II・テーマ作曲家として管弦楽作品上演、Music From Japan ニューヨーク音楽祭レジデンス・コンポーザーとして室内楽作品個展等がある。

Dialogos-Distance

[ 作品解説 ]

未曽有のウイルス拡大で、私たちは否応なしに他者との距離をとって行動せざるを得なくなりました。元来寄り添って合奏する音楽においても新しい演奏形態が登場し、隔たりがある中での対話の意味について、改めて考えさせられることです。この作品は、そのような状況下で出会った様々な演奏会に発想を得て作曲されました。曲は、「対話―距離」と訳されるタイトルに表されるように、“隔たり”のある他者との間に生じた“意味の流れ”が、やがて新たな理解に至り、共に創造的世界へ集結するというイメージによって書かれています。曲を構成するにあたり、大いなる存在としての”FATHER(父)”という言葉を曲の中心に据えています。“ファ、ラ、レ#、シ、ミ、レ”という音名に変換されたその言葉は、音組織の基として構成され、移り変わる様々な楽想において終始共有されるようになっています。また、FATHER という文字に含まれる様々な単語も音に読み替えられ、素材として随所に使用されています。対話の深みが距離というハンディを凌駕する世界を夢見つつ、フレッシュな演奏を楽しみにしています。

[ 編成 ]

Flute(Piccolo) 1,2

B♭ Clarinet 1,2,3,4
B♭ Bass Clarinet

B♭ Soprano Saxophone
E♭ Alto Saxophone
B♭ Tenor Saxophone
E♭ Baritone Saxophone

B♭ Trumpet 1,2
F Horn 1,2
Trombone 1,2
Bass Trombone
Euphonium
Tuba
String Bass

Percussion 1 (Timpani / Suspended Cymbal(large) )
Percussion 2 (Vibraphone / Glockenspiel)
Percussion 3 (Marimba / Tam-tam(large) / Glockenspiel(shared with Percussion 2) / Wind chime / Xylophone / Crash Cymbal)
Percussion 4 (2 Wood-blocks(high, high-medium) / 4Tom-toms / Triangle / Cabasa / Tam-tam (large / shared with Percussion 3) / Snare Drum / Crash Cymbal)
Percussion 5 (2 Wood-blocks(lo-medium, low) / 1 pair of Bongo & Conga / Bass Drum / Tubular Bells)

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