Series No.110 奥田 弦
2017年9月24日に行われたアフタートークの様子をご紹介します。
Q.独学でどうやってそんなに素晴らしいテクニックを身につけたのですか?
小学校低学年か中学年の頃に3か月ほどピアノを習って、(ピアノの先生がいたらごめんなさい)ときめくものがないなと思ってしまったんですよ(笑)。それで、ジャズって自分の感情や気持ちを表現するものなので、人に教わるものではないんじゃないかという思想に目覚めました。それで先生に習うのを辞めて、あとはYouTubeやCD、ビデオなどを色んな所から情報を引っ張り出してきて、こういう風に弾けばいいのかという風に学んでいきました。
Q.そのきっかけにもなったビル・エヴァンスという人物だそうですが、彼のどんなところが好きですか?どんなところに惹かれましたか?
僕がジャズを一番最初に聴いたのがビル・エヴァンスというのもあるのですが、同じ曲でも違う人が弾くと全然違う曲になってしまうというのが感動して、こんなに自分を表現できるものがあったのかと思って、ビル・エヴァンスが好きになりました。
Q.ピアノはピアノでもクラシックピアノは好きですか?
クラシックピアノももちろん好きです。さきほどもベートーヴェンの「月光 第3楽章」を弾きましたし、学校の音楽室でも弾いたりしています。
Q.ピアノを弾くときに大切にしていることは何ですか?
挙げたらキリはないと思いますが、一番大事なのは楽しむことだと思います。やっぱり楽しまなかったら音楽じゃない。ただの音になってしまうので、僕はいつもそこを気をつけています。とにかく楽しむことです。
Q.練習の息抜き、何をするのが好きですか?また、ピアノ以外でハマっていることや趣味などがあれば教えて下さい。
今のところは作曲とか、その他にもいろいろありますが、あとは言語とかですかね。ロシア語だったりイタリア語だったり、エスぺランド語だったり、そういう言語をいじくって辞書を片手に本を読むのが好きです。
Q.それは将来何かを企んでの勉強ですか?
何も企んでないんです。ただ、文字が美しいなと思い始めて、最近それで文字にかぶれてしまったんですよね。
Q.色んなアーティストさんやオーケストラと協演をしている奥田さんですが、コラボレーションしたいアーティストは誰ですか?
個人ですと、オスカー・ピーターソン、マックス・ローチ、セルニアス・モンク、アーノルド・ロスとか、本当にコラボしたい人はいっぱいいますが、全員故人なんですよね。ジャズの全盛期の人なので。
Q.将来もしかしたら叶うかもしれないので生きている人で名前を挙げてみましょうか?
チック・コリアやハービー・ハンコックとかですかね。
Q.ムジカ・ピッコリーノでは、レオというちょっととがった役を演じていらっしゃいますが、役作りはしていますか?大変でしたか?
大変というか、普段の自分が元々反抗期なので(笑)、あまり役作りに苦労はしなかったです(笑)
Q.じゃあ地のままあれを演じて、演じてはないということですね?
そう100%言い切ってしまうと語弊があります(笑)僕はあそこまで性格は悪くないです。もう少し良いやつだと思います、多分。・・・・まぁ、良い人だと思います(笑)
Q.今後の予定と目標などあれば教えて下さい。
僕の最終的な目標は「新しいジャンルを作る」というのが目標です。例えば、ショパンやモーツァルトは、今は古い音楽になってしまったけれども、多分モーツァルトたちの時代はきっと新しい風を吹かせていたと思うんですね、音楽界に。だから僕もそういう風に音楽界に新しい風を吹かせられるようなジャンルを作れるような人になりたいと思っています。