Series No.93 上野 通明
2014年5月25日に行われたアフタートークの様子をご紹介します。
Q.上野さんにとって、安宅さんはどんな関係でしょうか?師匠でしょうか?
僕の母親の同級生であり、僕の同級生の母親でもあり、また、ご近所の方でもあります。そして、いつも素晴らしい伴奏をしていただいる先生です。
Q.今日は素晴らしい演奏をありがとうございました。チェロの曲というと、アンコールで弾いたサン=サーンスの「白鳥」が一番しっくりきましたが、本日、本編で弾いた曲はその曲の解釈もあると思いますが、チェロという楽器の音の出し方というか、可能性に対してチャレンジしているような姿勢を受け止めたのですが、そういったチャレンジという受け止め方でよろしかったでしょうか?
チェロの可能性というのは他の楽器と比べてもすごく広いと思います。いろんな奏法があったり、特に最後から2曲目に弾いたドビュッシーは、ピッチカートとか、フラジオなどいろんな奏法があって、そういうものもみんなに紹介できたらいいと思いました。
あと、この後に弾く黛敏郎さんの「文楽」という曲は、ちょっと違った可能性というか、奏法がたくさんあったりして面白いと思います。
Q.選曲のことでお尋ねしたいのですが、ソナタをこれだけ並べて、ショパンの「チェロ・ソナタ」を入れなかった理由を教えていただけますか?
ショパンの「チェロ・ソナタ」は、結構勉強するのに僕自身としてちょっと早いかなと思って、今回入れるのを躊躇しました。
Q.5歳からチェロを始められたということですが、最初から大きなチェロで練習されていたのでしょうか?ヴァイオリンだとこども用の小さいヴァイオリンがありますが、チェロもこども用のものがあるのでしょうか?
あります。分数チェロといいますが、始めた時は、5歳のこどもが弾くのにちょうどいいサイズのチェロを使っていました。
Q.会場で聴くと、呼吸も音楽だなと感じましたが、呼吸を意識して演奏しているのでしょうか?
意識はあまりしていないですが、演奏するにあたって、やっぱり感情表現なので、呼吸しちゃうのかなって思っています。呼吸することによって、体の力が抜けると、音もよくなるので、そのため呼吸は必要だと思います。
以下は、当日のアフタートーク中にお聞きできなかった質問を、後日、上野さんにご回答していただき、掲載しております。
Q.数ある楽器の中でチェロを選んだ理由は?
姉がヴァイオリンをやっていたので、その楽器を同じようにやることもできたかもしれないのですが、そもそも歌が好きだった自分にとっては見かけもどっしり立派で、人間の声に近く低くて幅の広いチェロが絶対やりたい!と思ってしまったからです。
Q.チェロ以外の趣味・特技は?
絵を書くこと。ペーパークラフト。散歩。
Q.浜松市の印象は?
来る前から音楽がとても盛ん、というイメージがありましたが、お客様に長いプログラムを最後まで温かく聴いていただけてその上、色々と質問もして頂いたりして、改めてさらに強くそのことを感じました。またお世話になった方々も含め、皆様とても温かい方々だったことも印象的で、是非またいつか演奏を聴いていただきたいと思いました。実際に行ってその他感じたことは、本当にうなぎも美味しかったということです(笑)。次の機会があったら、もっと事前に勉強して色々な所も訪ねてみたいと思いました。
Q.一番好きなチェロ・コンチェルトは?
ドヴォルザークのチェロ・コンチェルトです。どこをとっても、いいところばかりです。
Q.一番リラックスできる楽しいことは、音楽以外に何かありますか?
映画鑑賞と寝ることです。
Q.チェロ以外の楽器で演奏してみたいものはありますか?
ありません。